エタバト放浪記 5

●その5 敗北から学び、勝利から無駄を省く ●
これにて、エタバト放浪記シリーズ、完結になります。



最後に表記するのは、1試合にかける心意気と想い、
そして考え方です。



遊戯王ファイブディーズオフィシャルカードゲームとは、
相手を様々な敗北条件に向かって
フラグを立てていくゲームです。


ライフを減らし、デッキを減らし、特殊な条件を満たし。


その目的にはそれまでの道があり、それを歩く人がいます。


道はカードとプレイング、人はプレイヤー、目的は勝利と、
まあ簡単に考えてくださると分かりやすいと想います。


公式ルール、またはお互いの了承を得て作られたデッキを場にし、
デュエルを始める以上、目的はお互いたった一つの勝利のためです。


真剣勝負、場のぶつかり合い。


僕が今ネタデッキ、ファンデッキといってデッキを組まない理由は、
この考えだからです。


相手を倒すことを考えてデッキを作っていない場合は、目的が違うため。


ですが、その考えの中、一度でも攻撃を仕掛け、ライフを減らしにいく場合、
それは勝利という、同じ目的を遂行していることになります。
敵の攻撃をかいくぐり、大型モンスターをリスクを負って召喚する。


その過程を越えた先、
勝利を意識しているはずです。
それは、その人の本当(ガチ)の愛がこもった、ガチデッキという考え方です。


ファンデッキという俗称で僕がデッキを運用していた際、
色んな甘えや逃げがあったんだと想います。


帝デッキに対してガチと称し、自分のデッキはファンだと。
つまり負けることが前提だと想っていました。
しかし目的は同じ、勝利するために作ってました。


そのファンデッキで勝った時は、相手のプレイングが未熟なんだと
勝手にひどい解釈を持っていたんだと想います。


目的は同じ、その目的に辿り着く過程も同じ。
違うのは人、そして道(カードとプレイング)だけです。


自分が逃げているのは、自分に対する慰めなんだと想いました。


ここから、敗北から学ぶということを知るようになりました。


○相手がシンクロダムドを使っている  だから勝てない
 引きが悪かった           だから勝てない


○あそこで攻め切れれば勝てていた      なぜ動かなかったか
 あのコンボをこのデッキじゃ止められない  〜を入れれば止められるんじゃないか
 引きが悪いのはシナジーとバランスの問題  自分の構築力とカードの使い方のミス 


敗北時に上記の二つの考え方をし続けていたとします。どちらかの、です。


負けたときは、誰だって悔しいですよね。
目的が 勝利 というためだったら、 片方が確実に目的を達成できなくなる
わけです。 


でもその負けたときに、何を残すかです。


相手のデッキや引きの悪さに悔しさをぶつけるか
自分のプレイングや考えの甘さに悔しさをぶつけるか


同じ一回の敗北でも、ずいぶん違います。
それが何百回何千回のデュエルを経て、大きな変動を遂げます。
僕の考えは、後者です。


前者は、相手とそしてデッキに対して悔しさをぶつけてしまいます。
それはどうやっても改善の使用がありません。
引きが悪いのは運がらみ、そして戦った相手とは、2度と戦えないかもしれない。
そこに悔しさをぶつけても、どうしようもないですよね。


でも後者、自分自身に悔しさをぶつけてみます。


すると、
自分の道に手がかりを残すことが出来ます。
自分なりの道を見つけることが出来るんです。


そして、敗北に対して大きな敬意を払うことが出来ます。



自分のプレイングを超える動きを相手がしてきた。
それに対抗できなかった自分の未熟さに悔しさをぶつけます。


そして、次会うときは更なる戦術を持って相手を倒す!
そうすると、自分の目的への道にヒントが残ります。
次勝つには、今までどおりじゃだめ。
相手は自分より強いんだから。


目的に対する想いが強ければ強いほど、その人は強くなると想います。


昔は、「ファンデッキだから負ける」という想いがありました。
敗北時には引きの悪さと相手に対して悔しさをぶつけていた時代です。


自分のやりたいことが出来ない環境になったから仕方ない。


違いますよね。

自分のやりたいことが出来ない環境だからこそ!
自分のやりたいことを成し遂げるための道を見つければいいんです。


次に、勝利したときに学ぶことです。
勝利は、自分が勝利へと向かうその道に、相手が食いついてきた軌跡を
たどることが出来ます。


〜で危なかった、ここで逆転できた。


ではその危なかった場面と逆転できた場面は?
あぁ、これを入れておいてよかった。


これで、デッキの特性が見つかります。


次に、

最後まで使わなかった。
ダブってしまった。
攻めあぐねてしまった。

部分。

たとえ勝利でも、この停滞は相手への時間と猶予を与えてしまうことになります。
よりその停滞や無駄を無くすのに、この枚数を減らそう。
変わりに〜…

と、勝利からは無駄を省いていくわけです。


そして、相手が遂行しようとしていたデッキと構築、
それを見て、相手の意図と目的を理解し、その考え方を取り入れます。


勝利と敗北、同時に色んなものを得て最後はどちらに対しても
「いいデュエルだった!」と、言える。そんなデュエリストが僕の
将来像であり、目的です。



貴重な時間、同じ場で戦うことが出来た。そしていろんなことを
得られた。その軌跡に感謝をこめてます。


実はこの敗北と勝利の考え方は、そのままサイドデッキの構築力が
上がることに繋がります。


負けた→〜が要らない、プレイングの間違い
     →サイド入れ替え、そして相手の戦術を意識しての戦いとプレイング


勝った→〜をさせると危険 〜のコンボに警戒
   →サイド入れ替え、そして相手の戦術を意識しての戦いとプレイング


1マッチで相手に勝ちに行くには、サイドデッキが必要不可欠。
そしてそのサイドデッキを昇華させるには、自分の目的に続く道に
おいておいたヒントを凝縮し、15枚のカードに託すしかありません。

そしてその15枚を駆使して敗北した。
それは、自分の完敗を意味します。


戦術が相手のほうが上だった。そのことに敬意を称し、
15枚で何がかけていたのかを探り、ヒントを残す。


敗北から学び、勝利から無駄を省く。

無駄を省けば構築が研ぎ澄まされ、敗北から学べば戦術が研ぎ澄まされる。

僕のプレイングと構築力も、色んな考えの結末としてここに辿り着いたからこそ
伸びたんだと想います。

動画を撮って良かったなと思えるのがここです。
出会うことがないかもしれない、デュエリストの考えを聞けること。

それも、捕らえ方次第で成長に繋がりますよね。

様々な人とオフで出会い、さまざまな動画から知識を得られ、
もうすぐ僕の動画も一周年を迎えることになります。


本当に、楽しかった時間でした。
自分がこれだけ楽しませてもらったのなら、次は皆に楽しんでもらわないと!!!


11月から、よりカオスな動画になると想いますが、
同士の方々、一緒に成長していきましょうデスよヽ(・∀・)人(・∀・)ノ

今回のチラ裏、最近の流行デッキとメタ環境、そして僕の組み方と考え方
を表記させていただきました。

長々と読んでくださって、本当に有難うございました。


この考案が、皆のデッキ構築や取り組み時に少しでもいい影響が
出ることを祈りながら、放浪記終了とさせていただきます。

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