サイバードラゴン

●今回の考案●
OCGの歴史を変貌させた一枚、そのサイバードラゴンを語ろうと想います。

古くからのユーザーは、ヂェミナイエルフ等を使用していたので攻撃力のインフレがお分かりになられると想います。

かつての先行絶対有利性のハンデス、アドバンテージ最優先の時代から、
後攻優先期の帝モンスターによるパワー型に変貌させた一枚です。


1ターンにおいて、相手よりも展開を上回る方法が特殊召喚です。
決められたルールの下で、アドバンテージがいくらあろうとも、基本 バトルフェイズは1回、召喚は1回です。

基本的により相手を追い詰めるには、モンスター効果、特殊召喚、魔法、罠の組み合わせになります。

数多くの特殊召喚カード(08.9の制限での次元融合と早すぎた埋葬の禁止をみるに)
が規制されてきていることから、いかに特殊召喚が遊戯王において重要かがわかると想います。

さて、本題です。
このカードの最大の長所は、攻撃力2100、
特殊召喚、そしてフォートレスドラゴン、キメラテックオーバードラゴン。

これらの地盤であることです。

通常の戦闘面において、下級☆4モンスターはデメリットなしに2000以上をなかなか
超えることが出来ません。

それ以上のモンスターは、リリースしてアドバンス召喚する必要性があり、
場に1体のリリース用モンスターがいることが条件でした。

しかし場にモンスターを展開するという点からみると、多少のライフや戦術面で工面することで、
召喚よりも条件のよい、特殊召喚あつかいで場に出すことが出来ます。

リリース要因、 フォートレスによる機械除去要因、 戦闘要員 はてまてはシンクロ要因。


これらが突然現れてくるわけです。
単にモンスターを展開し、防いでいくという状来の戦術から、
わざと場を空けることや、カードを出さない戦術が生まれるようになりました。

これにより戦術が複雑に多様化し、警戒する面が非常に多くなりました。

場をあけている状態を トラゴエディア、ゴーズ その他の要因があるのか。
また、サイバーからのリリースコンボか、シンクロか。

次の相手ターンがどれほど脅威かが、今のデュエルで伝わると想います。
それにより、考えられる要因をマインドクラッシュ、ダストシュートで

つぶしていく面もありました。


前は、自分のターンにどれだけ相手を崩していけるかが恐ろしいところでした。
自分の判断ミスやアドの損失が敗北につながるため、自分の身を守りきることが最優先でした。
しかし今は、相手の行動を抑制していくことが重要になってきました。
もしくは、相手のスピード以上に手持ちのカードを生かしきる必要が出てきました。
どんな強力なカードも、最もふさわしい場で展開出来なければ威力を発揮できないですしね。


その中にこのカードのように、即座に戦力となるモンスターを場に一気に展開できる環境に
してしまった要因があります。

特にデュエルは相手のライフを0にするのが目的であり、
その最前線の手段がダイレクトアタックです。

しかしダイレクトアタックできる状況は、
同時に次のサイバードラゴンの状況を此方が用意してしまうことになります。


下級アタッカーは単に入れるだけではつらくなりました。
たかが8000のライフ、しかし相手はそれを40枚の組み合わせで必死で
阻止してきます。

一枚一枚の力を発揮するには、シナジーが最も大切です。

破壊されることが次に繋がるのか、またはディスアドバンテージを生まない要因を含んでいるのか。
今はシンクロが登場し、モンスターの☆も重要になってきました。

レベル1〜4のどのモンスターでどのように攻めていくのかという大きな変化も訪れました。


レベル1は攻守が低いがやっかいな効果を持ち
レベル2は、使い方や環境によって役に立つ効果を持ち、
レベル3は中級クラスの攻撃力やアドバンテージを意識した効果、リクルート、チューナー能力を持ち、
レベル4は、アタッカー、防御、制圧の面で強力な効果とステータス と、大体は分類できると想います。


これ以上のモンスターは、リリースが必要だったり、条件が必要になってきたりします。
その条件が、自分の場にモンスターが存在しなくて、相手に存在している時です。

その状態で最も安定するのが、帝の存在でした。
帝はリリースすることで、

そのディスアドバンテージ分を効果で取り返すことが出来ます。

召喚時の効果をより効果的に使うためには、リリース要因の確保と対象が存在していることが
条件でした。


黄泉ガエルの存在もありますが、
デュエルにおいて、相手の場にモンスターが存在し、自分の場にモンスターが存在しないとき
という状態が、ダイレクトアタックやモンスター破壊罠・効果によってバトルフェイズが

終了したときなど、多数存在します。


その点の切り返しをカバーし、攻撃力が2100、この時点で非常に強力なのがわかります。

どういう状態でサイバードラゴンを出すことがあったか、を考えて見ます。

セット状態、モンスターが相手に存在している場合に

特殊召喚後、そのモンスターを除去で破壊し攻撃。リバースや防御モンスターをセットし、
ターンエンド。

という流れは日常茶飯事で見られました。


また、ミラーフォースを発動し、次のターン総攻撃を仕掛けようとしたところ、
メインフェイズ2でサイバードラゴンを特殊召喚されてガードされる部分もありました。

機械族を問答無用で巻き込む発端にもなり、
未来融合での機械族大量墓地送りにも利用され、

サイバーツイン・サイバーエンドドラゴンのゲームエンドカードへの融合、
オーバードラゴンの1ターンキル
エボリューションバーストの条件。

専用カードを含めて、デュエルではたいてい見かけることがありました。


それがついに、制限カードになりました。


リリース要因や攻撃要因が減るという点、未来融合やカイザーデッキが組みにくくなる
というのがまず頭に思い浮かんだと想います。


しかし今までの環境や流れを見返すと、
2100で畳み掛けることや、罠を受けた際の防御、
機械族の巻き込みを含め、

スタンダードで組まれていたサイバードラゴンの制限のカバーが非常に難しくなりました。

デッキはさらに分岐していくと想います。

レベル8シンクロモンスターの出しにくさも増え、
今後は下級モンスターの運用と展開が大きく左右します。


推理ゲート制限とサイバードラゴン制限、蘇生カード制限から、
コンセプトや展開を集約していく必要性があります。


スタンダードで組む場合は、レベル4以下の運用と展開がものを言うようになります。
逆に専用デッキはより性能を開花させたといえます。

初期手札の差でデュエルは左右されるものですが、
単体パワー、や大量展開カードが一気に規制されたことで、
全体のシナジーがよりデュエルを左右すると思います。

今までは、効果重視で下級を選択されていましたが、
スタンダードなどは今後、攻撃力も影響してきそうです。