ポールポジション

●今回の考案●
私が愛してやまない複雑ルールの永続罠、ポールポジションについて考案したいと思います。

このカードは特殊な状況を場に生み出す、いわゆる場コントロールの一部です。
加えて表側で破壊されたとき、フィールド上で最も攻撃力の高いモンスターを破壊する効果まで所持してあります。

このカードの使い道は目的によって発動タイミングが変わってきます。


●相手のモンスターを魔法の効果から外す
●相手のモンスターを破壊する

●自分のモンスターを魔法の効果から外す
●自分のモンスターを破壊する

相手のモンスターを魔法の効果から外す場合、例として装備カードの効果を消してダメージを抑えたり、
ディメンションマジックで生贄にできなくしたり、月の書、皆既日食の書で対象を外したり、
強制転移を消したりといろいろな効果があります。
このパターンで使用するのは、あまりないとは思いますが^^;

次にメイン目的、相手のモンスターを破壊するために使用する場合です。
この効果がかなり強力であり、この効果を生かすのがポールポジションのトリックタクティクスだと思います。

大嵐や帝がその筆頭に上げられます。
その効果にチェーンすることで、一番攻撃力の高いモンスターを間接的に破壊できるカードへと変貌します。
また、この破壊効果はチェーンブロックを作りません。
ゆえに一度発動してしまえば、わが身を盾でも防ぐことは出来ません。
ただ、破壊する効果を含んでいるので、この発動に対してスターダストの効果を発動することは可能と思われます。
相手のブリューナクやダムド、裁きの竜の効果に対してノーコストで発動でき、道ずれに出来るのでなかなかに強力です。
また、マジカルシルクハットで恐ろしいコンボが可能になります。

このカードをモンスター状態でセットした場合、相手に攻撃されると『ポールポジション』が表になります。
その後、破壊され墓地に送られるので、シルクハットを攻撃しポールポジションを破壊した場合、
同時にチェーンブロックを作らず破壊効果が適応される、チェーン不可のカウンターが炸裂するわけです。
(ポールポジションがフィールドに存在しなくなった扱い。)
これを取り入れたのが僕が動画で使っていた『トリックタクティクス』というデッキです。

単純にモンスター破壊として取り入れる場合は、ハリケーンや大嵐、またはブリューナクの効果を自発的に
使用してポールポジションを戻しながら破壊していく戦術も取れ、また対称を取らず、月の書で逃げられる心配も
ないため、スタンダード戦術に慣れている相手には非常に効果的に作用します。

今流行では、ガイザレス、裁きの竜、デミス、ブリューナク、ダムド あたりはすべてカウンターできる可能性があります。
また除外されても関係ないので、除外相手にも効果的です。
また、この破壊は、最高の攻撃力を持つモンスターすべてに適応されます。
2400が3体いれば、それらをすべて同時に破壊できます。
環境やデッキしだいでは、恐ろしいアドバンテージを生み出すことも出来ます。

さらにこのカードのチェーンブロックを作らない破壊効果を利用したコンボをお書きします。
オオアリクイクイアリとのコンボです。
オオアリクイクイアリは、自分の場の魔法・罠を二枚墓地に送って特殊召喚します。
このときにポールポジションを選ぶと、召喚前にポールポジションの破壊効果を適応できます。
(チェーンブロックを作らないため、墓地に送って (ポルポジの強制効果) 特殊召喚という流れになるためです。
相手の高攻撃力モンスターを除去した上で特殊召喚し、効果も使えるコンボが成立します。


さて、次に、自分を破壊する場合の効果です。
この効果は主にネフティスに対して使うことが多いです。
魔法の効果を受けなくした上で、タイミングを調整しながらネフティスを破壊できるのです。
ただこちらもあまり有用性あるコンボは今のところ知りません^^;

僕はこの状況が生まれる場合、ポールポジションを発動せずおいておくことが多いです。

次に、自分の魔法を受けなくする効果。こちらがかなり強力になってきます。
相手の除去や洗脳に対して発動することで、ノーコストで無効にすることが出来ます。
(一番攻撃力が高いモンスターが指定された場合)

よく見かけるのが、
『せっかく上級モンスターを出したのに地砕きや強制転移、収縮で破壊されてしまった。』
という状況です。

しかしこれがあれば、強制転移や地砕きの心配もなく、また予想しない戦術のため
発動した時点でアドは+1となります。
その後破壊効果を相手に適応させることが出来れば、その威力は制限カードに匹敵します。

このように、さまざまな局面で役に立つカードではありますが、実は最後にひとつだけ恐ろしい
効果があります。

いわずもがな、ポルポジロックと呼ばれるものです。
ポールポジションは、元々の攻撃力が一番高いモンスターを破壊するのではなく、
装備カードによるアップも含めて計算しています。

しかしそのアップ分がポルポジで消えているため、

デーモンソルジャーにデーモンの斧を装備している場合でも1900のままです。

しかしここでサイバードラゴンを特殊召喚した場合、
最も攻撃力の高いモンスターはサイバードラゴンになり、ポルポジの対象が変わります。
同時に、デーモンの斧の効果が適応し、デーモンソルジャーは2900に。

するとデーモンソルジャーに斧の効果が適応され、またポルポジが移り変わり…

と、処理が完了しなくなります。
このような『無限ループ』が発生する状況を作り出すことはルール上禁止されています。
そのため、デーモンソルジャーに斧を装備しポールポジションが適応されている場合、
お互いのプレイヤーは

 攻撃力が1901〜2900までのモンスターを召喚、特殊召喚、反転召喚しては「いけない」わけです。

他の装備カードや、フィールド魔法(主に、魔法の効果で永続的に攻撃力の上昇が確定している場合:突進など以外)
でも同様になり、これによって相手のモンスター召喚を抑制する戦術がポルポジロックとなります。

逆にポルポジが適応されているときに装備カードなどを発動して無限ループが発生する場合は、
逆に装備魔法が発動できなくなります。
また、ポルポジを発生することで無限ループが発動する場合は、ポルポジが発動できなくなります。

場の状態に応じて、魔法の発動、魔法の効果、モンスター破壊、召喚抑制 を
ノーコストで行える極めて強力かつトリッキーなカードだといえます。

しかしながら、ポルポジロックにはさまざまな落とし穴があり、
(ムカムカのドローによってループが発生する場合等)
ゲームの進行が不可能になる場合もあります。
海外ではその場合ポルポジの効果を発動せず破壊して処理を終えるというルールですが、
日本では決まっていません。

それゆえ、大会で使うとよほどルールを熟知していない限り
大喧嘩に発展しますのでご注意ください。(経験者です><;)


この無限ループがあるがゆえに使用を懸念される人もおられますが、
なんにせよ強力な効果であることに変わりはありません。

よりルールを熟知して可能性を広げるもよし、
プレイングや性能以外にもデッキパワーを挙げる手段はあるわけです(`・ω・´)